誕生日星座の神話

おうし座

4月21日〜5月21日生まれの人の星座


おうし座
フェニキア国の王女エウロペはたいへん美しい少女でした。ある日、海辺で遊んでいたエウロペは、大きくてまっ白な1頭の牛を見つけました。その牛は美しくてやさしそうな目をしていたので、すっかり気をゆるしたエウロペは、遊び半分で牛の背中に乗りました。すると、とたんに牛は海へ向かって走り出し、驚くエウロペを乗せるたまま海を泳ぎだしました。
「わたしをどこへ連れていくの?!」
とエウロペが泣きさけぶと、牛は人間の声でやさしく答えました。
「こわがらなくてもいい。わたしは神々の父ゼウスだ。クレタ島でおまえをわたしの花よめにしようと思うのだ。」
 やがて、エウロペはゼウスとの間に3人の子を生みました。それぞれりっぱな人に育ちましたが、そのうちの1人はミノスといい、クレタ島の王様になりました。
 このときエウロペをさらうためにゼウスが変身した牛のすがたが、おうし座になりました。なお、ヨーロッパという地名はこの物語のエウロペからとったものです。
イラスト・文 / KAGAYA

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